トウモロコシが主原料のドッグフード

ドッグフードの成分表示で「コーングルテンミール」「とうもろこし粉」と表記のあるドッグフードを多く見かけます。
成分表示は、多く使っている原料から順に表示することが決まっているので、もしそのような表記が始めにきていたら、それはトウモロコシが主原料のドッグフードです。

しかし、どちらもトウモロコシからコーンスターチなどを搾り取った後の絞りかすを指していて、本来のトウモロコシほどの栄養は残っていないといわれています。
それらが低価格のドッグフードに使われるのは、良質な野菜や肉を多く使うよりも低コストで、かさ増しができるためです。

動物性たんぱく質を多く必要としている犬にとって、それらトウモロコシ由来の原料が主なドッグフードを食べることにはどのようなデメリットがあるのでしょうか?

(1)消化不良を起こしやすくなる

犬は本来、植物性たんぱく質を消化する酵素を持っていません。
そのため消化が難しく、消化不良を起こしたり、胃腸に負担をかけたりしてしまいます。

(2)アレルギーの原因になりやすい

トウモロコシは、アレルギーを起こしやすい食材の一つだといわれています。

ほとんどのドッグフードに含まれるトウモロコシ由来の副産物は、私たちが野菜として食べているトウモロコシではなく、穀物としてのトウモロコシです。
野菜としてのトウモロコシはまだ熟しきっていないもので、完熟したものが穀物になります。

野菜のトウモロコシは炭水化物が主成分で、ビタミンやミネラルも豊富です。
しかし消化しづらいことに変わりはありませんので、充分に火を通して少量を与えるのであれば問題ありません。
ですから、もしも便秘対策などとして食物繊維をとらせたいなど、トウモロコシを食べさせる理由があるのであれば、コーングルテンミールなどの穀物ではなく、食物繊維以外の栄養も含まれる野菜としてのトウモロコシを食べさせる方が良いでしょう。